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2010年09月 アーカイブ

アメリカの連邦議会 5

キーティング・ファイブ事件とは、貯蓄貸付組合をめぐる政治的スキャンダルです。


キーティングはアリゾナ州の不動産業者であり、カリフォルニア州でリンカーン貯蓄貸付組合を経営していました。


しかし1989年4月、キーティングは11億ドルの資金を不正に横領し、自分の経営する不動産会社に融資して、25億ドルの負債を負わせていたことが明らかになりました。


その結果、同組合は、連邦住宅銀行理事会に接収されることになったが、その間連邦政府に20億ドルもの損害を与えたのです。


このリンカーン貯蓄貸付組合の経営状態は、数年前から破産状態に近いものがありました。


しかし、監督機関である連邦住宅銀行理事会は何ら有効な対応策を講じることなく、リンカーン貯蓄貸付組合に対して連邦政府の資金が流されていたのです。


そして、1989年9月になってキーティングの不正取引が次第に明らかにされる過程において、5人の著名な上院議員がキーティングからおよそ130万ドルもの政治献金を受けていた事実が判明したのです。


その5人の上院議員とは、クランストン、デコンシー2、グレン、リーグルおよびマッケインでした。

アメリカの連邦議会 6

この5人の上院議員のうち4人は1987年4月、貯蓄貸付組合の監督機関である連邦住宅金融銀行理事会前会長のエドヴィン・J・グレイに面会しています。


その後、リンカーン貯蓄貸付組合の経営状態に不審な点があると報告したサンフランシスコの担当者にも上記の5人の上院議員すべてが面会していることが明らかになりました。


このキーティングによる政界工作のために、連邦住宅金融銀行理事会の対応が遅れ、納税者は結局、20億ドル近い損害を受けたのではないかと、疑惑が持たれたのです。


なお、5人の上院議員に対するキーティングの献金の方は、連邦選挙運動法を巧みにくぐりぬけており、それ自体は合法的なものでした。


しかしながら、キーティング事件にかかわった5人の上院議員は、「倫理委員会」での調査、審問の対象となり、その模様はテレビを通じて全国に流されました。

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