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2010年08月 アーカイブ

アメリカの連邦議会 3

連邦議会の審議の方法も、決して効率的なものであるとはいいがたいでしょう。


例えば、上院の審議日程の25%=4十日間は、定足数が満たされなかったり、あるいは遅延戦術などによって潰されてしまっています。


また連邦議員は、審議中の法案の主題に何の関係もない修正条項を付けてくる場合も少なくないのです。


例えば、農業関係の法案に外交政策や妊娠中絶関係の修正条項を付けたりするなど、議員は一体何を考えているのかわからない場合もしばしば身受けられます。


また問題の多い議案が、同一会期中に何回も論議されているのが普通となっています。


実際、1度投票に付された議題が、2回3回、ときには15回も提出されることもあるといいます。


しかもこうした事態を禁止する連邦議会の議事規則の規定は、今のところ存在しないのです。


近年ではまた、連邦の財政赤字が増大するにつれて予算の決定過程が複雑化し、これに関する規則を制定した本人でさえも、各種の規定が何を意味するのかわからなくなっている始末です。


以上のような連邦議会での状況に加えてそれ以上に問題なのは、次の点です。


すなわち、近年の傾向として選挙にかかる費用が選挙の度ごとに増大し、その結果、連邦議員たちはフルタイムを集金人としての活動に費やすようになり、議員としての本来の活動の方はパートタイムになっている、といわれます。

アメリカの連邦議会 4

とりわけ、1980年に入って選挙資金の高騰化とあいまって、特定の利益団体=PAC(政治行動委員会)からの献金が急増しています。


連邦議員はアメリカの平均的な国民の金銭感覚を失い、連邦議会は次第に現実の世界から遊離している状況が見られます。


そこでここでは、最近問題となっているキーティング・ファイブ事件等のスキャンダルを踏まえて政治資金の高騰化の背景および連邦議員の役割変化に焦点を当てて、1990年代のアメリカ連邦議会の問題状況を報告してみます。


今日では、連邦議員が政治・選挙資金絡みの不正事件・・・スキャンダルに関係することは、とりたてて珍しいことではなくなっています。


しかし、1990年9月に連邦上院への報告で明るみに出された、いわゆる「キーティング・ファイブ事件」は、改めて連邦議員の倫理向上がこの国の大きな課題であることを我々に認識させてくれました。

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